コバルト文庫です。コバルト文庫とは集英社の少女向けシリーズです。コバルト文庫だとわかって読むのと、知らないで読むのとではかなり印象が違う。
繊細でピュアな男の子が恋をして振り向いて欲しくてたくさん傷ついて、恋を実らせ、終わらせる話が初々しい表現で綴られている。
初々しいというのはいい意味でも悪い意味でもで、地の文があまり使わない口語っぽいところが出てくるのも、主人公の美里視点なのと、コバルトだと思えば入り込みやすくなるのではないか。
恋する乙女心のような美里(男)の心の動きや切ない気持ちに共感して胸がきゅんとなり、散々じらされてやっと思いが通じ合ったと思ったら、ラストで突き落とされる。
少女漫画を男の子に置き換えたような話にもかかわらず最後は悲恋で、いろんな意味でなかされる。
気がつけば美里と一緒に叶わない恋をしている気分になれるかも。
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