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えっちでセクシーな♂♂にこだわったカオスなレビューやぼやきのエログです。ボーイズラブからゲイビデオまでいろいろ取り上げてますんで適当に踏み分けてね。18禁作品があるのでここも18歳未満は見ちゃだめです。
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【BL小説】秘密
秘密 秘密
木原 音瀬 (2007/04/21)
蒼竜社

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 悪夢を抱え街を彷徨っていた啓太は、杉浦と出会いセックスを条件に泊めてもらう。男と寝たい訳ではなく、啓太は自分のアパートに帰りたくなかったのだ。都合のいい相手でしかなかったが、次第に杉浦の一途さに心が揺れだし…。  

「秘密」とそれに付随する、杉浦と従妹の榎本の関係に焦点を絞った「秘密2」、杉浦と家族の関係を描いた「秘密3」を収録。

Dyslexia(難読症)の杉浦と元彼を殺してしまい、死体を隠している自分の部屋に帰りたくない啓太とが依存していく話。

「秘密」は、不条理でどうしようもなく重いです。ちょっとホラーも入ってるかも。

啓太に一目惚れした杉浦が、啓太のためなら何でもすると尽くして尽くして罪もかぶろうとするのですが、純粋なだけに一方的で強引です。
啓太は啓太で、最初は部屋に帰りたくないからと利用できる相手としてしか杉浦を見ていなく、それぞれ違ったベクトルで自分勝手ですが、掘り下げると心の闇を抱えていて善悪の基準がわからなくなってきます。

単純に純粋なことがいいのか悪いのかはわかりませんが、秘密3で啓太と杉浦の関係が良い形に落ち着いてることが分かりホッとします。啓太が世話焼きだとは思わなかった。

秘密3は杉浦のDyslexiaを家族に理解してもらえず、特に厳格な父親と対立して家族の縁まで切られてしまい、やりきれない気持ちになるなかで、杉浦の純粋な気持ちが家族との関係を修復していく過程が丁寧に描かれていて胸にグッときました。
考え方を簡単に変えることは難しく、不器用なやり方ではあるけれども、最終的に杉浦と家族との距離が少し縮まって啓太との関係だけじゃなく家族の繋がりも描かれており、書き下ろしまであって完結だったと思います。

かなり重い展開なので、明るいのを求めているときに手を出してはいけません。
けれども、BL的にはエッチシーンは杉浦がやたら絶倫のテクニシャンという設定なので、それなりに楽しめたと思います。

【エッセイ】シュミじゃないんだ
シュミじゃないんだ シュミじゃないんだ
三浦 しをん (2006/10)
新書館

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ボーイズラブ漫画にまみれた日常…。この語りつくせぬ愛を見よ! 5年にわたる『小説ウィングス』連載に加筆修正して単行化。BL初心者には、ガイドブックとしてもオススメ。書き下ろしBL小説も収録。

『新・直木賞作家による、愛してやまぬボーイズラブ漫画についてのエッセイ。』
直木賞作家がボーイズラブを語るには違いないけれど、根っからのBL好きな作者が妄想を繰り広げながら、好きな本を紹介するという内容。

5年にわたり『小説ウィングス』で掲載されていたエッセイらしく、語り口調もテンションが高い。
日記形式で日常の話題をシフトさせて導入にしていて、BL漫画に出てくるキャラならこう言ってくれるハズ!!と熱く語る妄想族なので、BL好きの日常会話を覗いてるよう。

BL書評サイトが本になったようで、シュミとテンションがが合えば共感できて熱くなれるはず。

BL作品以外も、BL的萌えがある(と作者が思う)作品を多数挙げられているので、嗜好が合えばどこかで好きな作品が引っかかりそう。
ただし、資料になるのは巻末のデータベースのみ。エッセイでの取り上げ方は作者の好みで話題があちこちに飛び火しながら進められるのでオタク度が高い。

取り上げ方がディープなので、ボーイズラブの傾向を分析していたり、BL漫画の隠し方を真剣に考えていたり、世に言う腐女子ならではの切り口で、興味ない人にはどうでもいいことを真剣に語る熱さが面白い。

内容に共感できるかは人それぞれだろうけれど、ボーイズラブへの熱い愛がいっぱい詰まっていました。

 

巻末に書き下ろされている『夏の日の思い出』は、妻子持ちの年老いた歴史の先生と、やりたい盛りの学生という「じじい学園物」は良さそうなのに、ちょろっと触りのエッチだけ...。記されていた少女漫画が失ったという純愛と、崩されてい大人の理性をじっくり見せて欲しいところ。

【BL小説】犬ほど素敵な商売はない
犬ほど素敵な商売はない 犬ほど素敵な商売はない
榎田 尤利 (2006/06/26)
大洋図書

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悪い子だ。発情してしまったのか?
自覚のあるろくでなし・三浦倖夫は、うだるように暑い夏のある日、会員制のデートクラブ「Pet Lovers」から「犬」として、寡黙で美しい男・轡田の屋敷に派遣される。そこで倖夫を待っていたのは厳格な主人轡田の厳しい躾の日々だった。人でありながら犬扱いされることへの屈辱と羞恥。そして、身体の奥底に感じる正体不明の熱・・・次第に深みにはまっていくふたりだったが!?

顔だけがとりえのホスト三浦倖夫っは、ホスト仲間に誘われてボーイを犬にたとえるウリ専に登録する。
初めての客は寡黙で美しい男(←これ重要。"寡黙で美しい男"と書いてある)・轡田。

美形同士だから成り立つストーリーであって、これが片方もしくは両方不細工なオヤジ同士だったと想像してみよう‥異常なまでの執着心も他に誰も相手をしてくれないから必死だなとしか思えなくなってしまう。轡田が社会的地位もある美形でないと、ただのボーイに入れ込んだ憐れな客になってしまうのだ。
社会的地位だけでも札束で頬を叩くようじゃ、ストーリーのテーマが変わってきてしまい、美形だけでは高額で倖夫を買ったり、暴力沙汰を起こした倖夫をかばって、関係者を金で黙らせるバブリーなことができなくなってしまう。
倖夫も、変なオヤジに買われるくらいなら…と轡田の犬扱いをがまんするシーンがあるので、轡田が貧乏で不細工なオヤジだった場合、命令したとたん「やってられるか!」で倖夫は帰ってしまうので話が終わってしまう。
は倖夫が美形ではなかった場合・・そもそも売れない。よしんば売れても「美しい犬」を探していた好みのうるさい轡田のもとにはたどり着けないので話が始まらない。


で、内容。
轡田は倖夫を犬として躾を始める。といってもSM的な扱いではなく本物の犬として扱われるので、四つんばいになり飼い主の命令は絶対だと頭を押さえつけられ、「座れ、立て、伏せ」などの“躾”をされる。
轡田の前では常に犬としていなければならないので、四つん這いでたつことも許されず、しゃべることも許されない屈辱的な厳しい躾に反発しながらも、次第に深みにはまってゆく過程が面白い。

深みにはまって行くのは倖夫だけではなく、傍から見たら異常に見える主従関係は、屈辱的な躾に反して、自分より犬を最優先にするご主人様・轡田の愛情表現が暗示になりお互い依存して病んでいくというシリアス。

犬なので手を使えないので皿から水を飲ませたり、首輪をかけたり鞭持ち出してみたりSMといえばSM。だけどプラトニックさが逆にエロティックだったりする。
後半は眼球まで舐めてみるプレイも豊富な濃いエッチ。

けっきょくセックスはするものの、関係を持って犬に注ぐ愛情ではなく人間として愛していた感情に気付き臆して契約を切る。
というどちらもトラウマ付きの問題児同士の、ゆがんだ愛情表現しかできない、コンプレックスと執着心の持ち主。でも超美形。そして轡田(攻め)がモデル事務所の社長だったり、バックボーンも豪華。

そんなこんなで最後はハッピーエンドなのは安心。

ちょっと変わった主従関係。

【BL小説】エス 残光
エス 残光 エス 残光
英田 サキ (2006/10/27)
大洋図書

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警視庁組織犯罪対策第五課、通称「組対五課」の刑事である椎葉は、拳銃の密売情報を得る言わば拳銃応酬のスペシャリストだ。その、捜査方法はエス(スパイ)と呼ばれる協力者を使った情報収集活動に重点がおかれている。
ある日、大物ヤクザであり椎葉のエスでもある宗近が何者かの銃によって倒れた。
宗近を守るため、ある決意のもと宗近から離れた椎葉は、五堂によって深い闇を知る。複雑に絡まり合う過去と因縁。錯綜する憎しみと愛。奪われた者は何で憎しみを忘れ、奪った者は何で赦しを得るのか。この闘いに意味はあるのか?
闇の中でもがき続けた男たちの鎮魂曲!

エスシリーズの最終巻。

やくざ物が好きな訳ではないけれど、これはずっと読んでいて最終巻が出るのを楽しみにしてました。波瀾万丈な宗近と椎葉だけど前巻が特に気になるところで終わっていたので、余計に。やくざ×刑事でもやくざ物と分類されて、刑事物とはいわないのが不思議。

何者かに襲われて銃弾に倒れた宗近を見て、五堂が絡んでいると五堂の元に乗り込む椎葉から始まり、前が宗近も椎葉も五堂の罠にはまっていっているところで終わっていたので、気になって仕方なかった。

「残光」は五堂を中心に、宗近を取りまく血縁のこじれから、椎葉の姉を殺した犯人の特定まで綺麗に片づけて、綺麗に纏まった終わり方だったと思います。綺麗に纏まりすぎた気もしますが、逆にこういう終わりにしてくれなかったらスッキリし無かったかもしれない。そんなラストでした。
このシリーズは椎葉と宗近の微妙な距離感と立場に悩まされる姿が面白かった。

くせ者の五堂に陥れられていく中で、エスという枷が外れた椎葉と宗近の距離感が一気に近くなり、びっくりするくらい甘い告白しあってます。
五堂を始め義兄や東明など椎葉相手に濡れ場やれそうな相手がゴロゴロ出てくる中で、とりあえずでそう言ったシーンを作ることなく、宗近をエスにしてからはお互い一筋なのも好感が持てた。話がしっかりしてるから無駄にエッチシーンを差し込むことなく、かといって無いわけでもなく、必要なシーンにあってそこだけ浮くこともない。

全員が何かしら重い物を抱えていて、完全な幸せではないのかもしれないけれど、それぞれが成長した未来のある終わり方だったのではないかと思います。

 
1巻2巻?と番号振られてるワケじゃないので、間違えてこれから読み出すとイマイチ状況が解らなく、おもしろさも四分の一になりそう。これは全巻読んで完結。

【小説】春恋。
春恋。


コバルト文庫です。コバルト文庫とは集英社の少女向けシリーズです。コバルト文庫だとわかって読むのと、知らないで読むのとではかなり印象が違う。

繊細でピュアな男の子が恋をして振り向いて欲しくてたくさん傷ついて、恋を実らせ、終わらせる話が初々しい表現で綴られている。
初々しいというのはいい意味でも悪い意味でもで、地の文があまり使わない口語っぽいところが出てくるのも、主人公の美里視点なのと、コバルトだと思えば入り込みやすくなるのではないか。

恋する乙女心のような美里(男)の心の動きや切ない気持ちに共感して胸がきゅんとなり、散々じらされてやっと思いが通じ合ったと思ったら、ラストで突き落とされる。
少女漫画を男の子に置き換えたような話にもかかわらず最後は悲恋で、いろんな意味でなかされる。

気がつけば美里と一緒に叶わない恋をしている気分になれるかも。

【小説】 箱の中 檻の外
箱の中檻の外

檻の外 木原 音瀬 (2006/05/25) 蒼竜社
箱の中 木原 音瀬 (2006/03/23) 蒼竜社

【箱の中】
痴漢の冤罪で刑務所に入った堂野はそこで喜多川という男と出会う。
母親に騙され殺人を犯した喜多川は愛されることを知らずに育ち、刑務所暮らしだけには長けていて、良くも悪くも平凡な男の堂野と出会い、他人に親切にすることのできる堂野に強く惹かれる。
殺伐とした刑務所の中で騙されながらも、自分でありたいとする堂野と、刑務所に入っている人と自分は違うと思い上がりの混乱が喜多川を通してがうまく描かれている。

体は大きく、刑務所暮らしで覚えたことには器用だけれども、その他一切が子供のような喜多川は、欲しいと思えば相手の気持ちをかまわず欲しがり強引に迫られ奪われる堂野も、喜多川の愛情を拒めずにいる。
そんな堂野と喜多川の刑務所暮らしと、出所してから居所の分からなくなった堂野を全てをを犠牲にして探す喜多川までが「箱の中」

【檻の外】
堂野を見つけてから、その後が「檻の外」に収録されている。
続き物なのでどちらかだけを読むより、両方読んだ方がたくさんのことが伝わると思う。
堂野と出会ってから、堂野のためにささげた喜多川の反省を描いた両作。

檻の外では、出所してから働いた給料全てをかけて堂野を探す喜多川は、やっと堂野を見つけるがすでに堂野は結婚して子供までいる。
それでも堂野そばにいたいと近くに引っ越してくる喜多川の相手を省みない強引ではあるが、ひたすら想い続ける気持ちは純粋で、子供っぽい思考であるがゆえに見せる勝手さと、純粋だからか子供には優しい喜多川に、起きてしまう不幸な事件の傷跡に思わず涙してしまう。

喜多川の最後までが描かれており、間接的に子供の子供まで出てきて、最終的には堂野にとっても喜多川にとってもよい人生だったのではないかと思える。
喜多川の最後まで書ききられているからこそ、前編後編通して読みたい。

心に残こる、感動のストーリーでした。

【小説】 ドクター×ボクサー

 
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「ドクター×ボクサー ボクサーは犬になる」 CDドラマ 「ドクター×ボクサー ボクサーは犬になる」 CDドラマ
イメージ・アルバム、伊藤健太郎 他 (1999/08/21)

ボクサーは犬に勝つ ドクター×ボクサー(7)剛 しいら
ドクターは犬に勝つ―ドクター×ボクサー〈6〉 / 剛 しいら
ボクサーは犬と歩む―ドクター×ボクサー〈5〉 / 剛 しいら
ボクサーを犬は癒す―ドクター×ボクサー〈4〉 / 剛 しいら
ドクターは犬を愛す―ドクター×ボクサー〈3〉 / 剛 しいら
ライバルも犬を抱く―ドクター×ボクサー〈2〉 / 剛 しいら
ボクサーは犬になる―ドクター×ボクサー〈1〉 / 剛 しいら

ライバルは犬に勝つ ドクター×ボクサー番外

ドクター×ボクサー。そのまんま外科医の加藤と高校を中退してボクサーになるため上京してきた橋口徹の話。

外科医の加藤は、飼っているボクサー犬の散歩の途中にトレーニングをしてる徹を見かけ、思いを募らせていた。
募らせた気持ちが行き着いた結果、犬が苦手な橋口にボクサー犬に引きを嗾けて襲わせ、治療に託けて自宅に連れ込み拘束監禁、というなかなか強引な始まり。

体力としての力は圧倒的に勝っている橋口を、はじめは逃げないよう縛り付けているものの、家族愛にも飢えていた徹が次第に加藤の愛情にほだされてゆく過程と、全面的に信頼を寄せるようになるまでが「ボクサーは犬になる」で書かれている。

世界を目指すボクサーの徹のボクサー生活と加藤との生活のどちらを取るかとの葛藤と、行過ぎた愛情と、やり方に問題があっても地位も何もかも捨ててもいいと決心するほど徹を愛している加藤と、犯罪まがいの愛情のやり取りながら、彼らにかかわる人物もストーカーなどかなり度合いで狂気じみていて先生加藤の強引さも霞むほどで強烈な濃いJUNE世界。
(JUNEに掲載されていた話です)
執着と束縛から始まる強引な展開には驚くけれど、愛情の形はそれぞれがあっていいんじゃないかと思えてくるから不思議。

濃い人間たちを二匹のボクサー犬がつなぎ、苦手だった犬と仲良くなっていく徹に和めたり、内容はドロドロしているが読後感は悪くない。
犬たちも、いないと話が成り立たない重要な位置にいて、だんだん可愛く思えてくる。

その後も加藤と徹を取り巻く人間関係の中で事件が起こって話が進んで行き、徹のライバルのボクサー、東が登場時のイヤミぶりを裏切ってカッコいい。

 

剛しいらさんはまず執筆ペースの速さにく驚くけれど、さらにいろんなタイプの話を書かれているのにも驚く。