大人の問題 今 市子 (1997/08) 芳文社 この商品の詳細を見る |
原嶋直人の両親は彼が5才の時に離婚した。
その理由がなんと「パパがゲイだから!?」。
以来15年、直人は他人には言えない家庭の事情を抱えることになってしまった。
そして今度はその父親が再婚したいと言い出した!
やっぱり相手は男性で、しかもそいつは一癖も二癖もある奴だった。
結婚後ゲイであることを自覚し別れた両親の子供、原嶋直人を中心に重たくなりがちな問題をコミカルに描かれていて涙と笑いが一緒にくるような話。
BLといっても、主人公である原嶋直人の相手は女の子で、ゲイカップルはそろそろ50歳になろうかという父親と26歳のジュエリーデザイナーの悟郎だけというBL界の変わり種。
原嶋家だけなく、悟郎の家族も巻き込んでドタバタしながらいつの間にか纏まっていくカップル達がいて、状況は笑えないはずなのにほのぼのしたりする家族愛が見られる。
テンポの良い掛け合いと、エッチを描いていても決して下品な表現に走らないのがこの作家の特徴。そのものズバリを描くことが少ないので物足りないと感じるかもしれないけれど、チラ見せてき先はどうなんだろう?と想像できる余地を残した表現が逆にエロティックだったりする。
カップルの愛情だけを取り上げたのではなく、家族と家族の愛情、結婚に付いてくる様々な問題、兄弟やその兄弟の恋人など一癖も二癖もあるようなキャラが次々出てくる中で、パワフルで個性豊かな登場人物が面白く、子供から大人まで全員を応援したくなる。
そして、美形だけど人付き合いが苦手で常に相手に誤解を抱かせてしまう、ツンデレ悟郎の愛情表現が黙々と相手に尽くすことだったりする隠れ萌えキャラ。
BLではありませんが、独特の”色”のある世界観が好きです。
CDも持っていますが、かなりお勧めです。
ドラマもやってたんですよね、一度みてみたいと思いつつ、原作に思い入れがある分どうだろうと結局チェックできてませんでした。
これってCDも出てたんですね。CDはボイスも魅力的で、ドラマと一緒にチェックしたいです!
モノクロの誌面を見ていても"色"が見えてくる様な気がします。
BLモノでも、行間を読ませるのが巧いというか、そのままの場面を描かなくても分からせる、と言えば良いのでしょうか。
「大人の問題」も、本来なら暗い話しになりそうなのに、カラッと仕上げてしまう手腕はさすが!と思います。
「百鬼夜行抄」は私も好きな話しです。
本誌でしか読まないので、コミックまでは買いませんが…
ドラマは一度だけ見ましたよ~
でも、深夜番組だったので、寝ぼけ眼で見ていた為よく覚えていない…
役立たずな情報ですみません(^^;
今市子さんは、重い話を纏める巧みさはピカ一だと思います。ど~んと浸るのではなく、明るくして逆に問題を浮き上がらせるような腕はさすが!
「百鬼夜行抄」のドラマちらっと見せてもらったのですが、意外にも違和感がなくて驚きました。
渡辺いっけいが青嵐~?と不満だったんですが、ものすごくはまってて驚きました。
尾黒と尾白は違った意味で驚きましたがw
DVDにテレビでやらなかった部分が付くそうなので観たいと思ってました♪
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