楽園まであともうちょっと 1 (1)今 市子 (2002/02/28)芳文社　この商品の詳細を見る
楽園まであともうちょっと 2今 市子
楽園まであともうちょっと 3今 市子

 全3巻。

BL抜きでもわりとしっかり作られた話で楽しめるのに、『山頂に愛のこだまが飛び交うヤッホーラブ』なんてコピーがつけられてしまうあたり、ジャンルボーイズラブ。
さすが花音。

※BL業界のコピーやタイトルもAV並にスゴイのがあります。
「大きなバイブの舎の下で 」さらに続編「大きなコケシの故郷で」とか、「古代エジプトの魔羅少年王」などツタンカーメンに呪われそうなものから「筋肉男」「ロード・オブ・ザ・痴漢」のパクリ系まで。
AV『ピカ乳』の脈絡のなさにも驚きつつ、AV界はおもしろタイトルが豊富です。
ゲイビデオもパクリ系多いけど、そのままはいただけない。あなたも私もボッキー』とかは思わず笑ってしまいました。

元妻の策略でつぶれそうな旅行代理店「楽園企画」の借金返済に巻き込まれる川江努と、金融業者ローンズ・キクチの社員浅田君。
社長の菊池と不倫中の浅田君に一目惚れ状態の努が繰り広げる男×男×男のバトルと、彼らに絡むしたたかな女達の思惑が錯綜する中、楽園企画が提案する登山を通じドタバタコメディーで描かれている。
金に困って努を騙し連帯保証人にした上、父親の葬式代すら踏み倒す元妻のさゆりだが、パワフルさと前向きな性格で嫌みが無く、菊池の妻でさえ男達のドタバタ劇を加速させる魅力的なキャラクターになっている。

簡単には手に入らない「あともうちょっと」な駆け引きがたまらなくドキドキさせてくれる。

リーマン好きならオススメ。
そのものズバリなハードエロは無いが、きれいめリーマン、眼鏡、ツンデレ、スーツに白シャツと萌え要素はしっかり詰め込まれている。
登山に関しても付け焼き刃ではない描写がしっかりしているので、いるのかはわからないが登山萌えな人も満足できそう。

絵も綺麗なので、BLなんて?と切り捨てずに一度手に取ってみてはどうだろう。