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えっちでセクシーな♂♂にこだわったカオスなレビューやぼやきのエログです。ボーイズラブからゲイビデオまでいろいろ取り上げてますんで適当に踏み分けてね。18禁作品があるのでここも18歳未満は見ちゃだめです。
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【映画】ブロークバック・マウンテン
ブロークバック・マウンテン ブロークバック・マウンテン
E・アニー・プルー (2006/02/17)
集英社

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美しいワイオミング州の山々。ふたりのカウボーイが羊を放牧している。ワイルドで牧歌的な風景に奏でられるのは、彼らの愛の物語。男同士の関係を描きながら、これほどまでに万人を感動させる映画は、過去になかったかもしれない。イニスとジャックは、ブロークバック・マウンテンで燃え上がった愛を、その後、失うことはなかった。ともに妻を迎え、子どもを授かっても…。
   物語は1963年に始まり、舞台は保守的な中西部なので、当然、厳しい現実が待っている。そして、妻たちの悲しみもある。アン・リー監督は、それらすべてを過不足なく描き、主人公ふたりの愛を際立たせていく。何より、演技がすばらしい。イニス役のヒース・レジャーは、素顔の本人とは別の、絞り出すような低音の声で男くささを前面に出しつつ、内に燃えたぎるジャックへの愛を表現する。ふたりの再会シーンでは、衝撃的なまでに激しい愛がぶつかり合うのだ。
   誰かを真剣に愛し、その愛を長い間、心に育んだ経験のある人なら、本作の愛に打ちのめされるはず。静かだが、あまりにも切ないラストシーンは目に焼き付いて離れない。(斉藤博昭)

アカデミー賞候補で、同性愛について描かれた「最高傑作だ!」とさんざん話題になっていた映画。(雑誌の紹介などで見ていたので、男同士の純愛情物語として取り上げられてことが多かったです。)

見る人によって感じ方が別れそうですが、ラブストーリーですが主人公ふたりの愛は幸せだったとはいえないと思います。

同性愛が忌み嫌われた時代に20年に渡って逢瀬を重ねるジャックとイニスには、たしかに愛情があったんだろうと思います。

ですがジャックとイニスはそれぞれ異性と結婚して子供も作り、ダブル不倫の状態です。何のけじめもつけない密会の影でかかわる人を傷つけ、自分たちだけでは済まない問題も抱えて込んでいくので、見る側によって感情移入をする立場が変わればそれだけ見方が分かれるのではないかと思いました。

最後まで自分と向き合えなかったイニスや、彼らの残された家族に投げかけられた問題の重さでじわっときました。

ジャックとイニスが関係を持ったあたりの心の動きが分かりにくく、セックスシーンも過激な演出がなく、そんな抑えた演出の中でもゲイバッシングは強烈に映りました。
ホモフォビア(同性愛嫌悪)であるイニスの父親が、幼いイニスにリンチされ殺されたゲイの男の死体を見せたりするシーンや、チラッとみ込まれているジャックの死因もそう。気付いてしまったイニスの気持ちを思うとやりきれないです。

ジャックの死で2人の関係は終わってしまうのですが、楽しかった思い出のブロークバックマウンテンで着ていた服を、ジャックの部屋ではジャックの上着がイニスの上着の上に重ねてハンガーに掛けられ、ジャックの死後遺品として持ち帰ったイニスの部屋では逆に、ジャックを包み込むように掛けられていたのが、相手を大切に思っているようで印象的でした。

セリフの一つ一つにいろんな思いが込められているようで、何度か見るとその分だけ考えさせられるような映画でもありました。
騒がれ方はリベラルを強調するためのツールになっているようにも見受けられて手を出しにくかったのですが、やっぱり見て良かったと思える映画でした。